宮錦 三樹ゼミ
Miki Miyaki seminar

演習テーマ『公共政策への実証的アプローチ』

活動内容

宮錦ゼミでは、国や地方自治体の公共政策について、実証的アプロ―チを用いて研究します。公共政策とは、国や地方自治体などの政府部門が行う施策のことを言います。その範囲は、子育て、教育、医療、介護、防災、社会インフラ、観光…など、私たちの日常生活においてとても身近なものから、あまりなじみがないものまで、実に多岐にわたります。これら公共政策の実施において、政府は、税収や公債発行金をはじめとする財源をいかに活用して、どのような成果を上げ、それをどのように検証しているのでしょうか。また、政策の立案・実施の過程において、課題はないでしょうか。それらの課題を解決するために、どのような政策を提言するべきでしょうか。宮錦ゼミでは、このような疑問に関し、学生の皆さんが関心を持つ具体的な公共政策を取り上げて、その望ましいあり方についてグループで研究に取り組んでいます。

研究の手法として、宮錦ゼミでは、実証的アプローチを用います。そのために、「課題の発見」→「仮説の設定」→「仮説の検証」→「解決策の提言」という研究の論理的思考プロセスにおいて重要となる、データを用いた実証分析の基礎能力を身につけます。具体的には、まず計量経済学の入門テキストを輪読することから始めて、統計ソフト(Excel やSTATA)を使った実証分析の実習を行います。また、研究においては、政策が実際に立案・実施される現場を見て、実態を知ったり、課題を見つけたりすることも重要です。宮錦ゼミでは地方の公共施設などを視察し、現場の人との意見交換などを行うフィールドワークを積極的に企画します(※企画は社会情勢に応じて検討します)。

年次ごとの活動

おおまかな活動の流れは以下のとおりです。

演習1(2年次)

実証分析の基礎的知識を身につけるためのテキスト輪読(前期)
実証分析の手法を用いた論文購読・発表、グループ単位での研究テーマの探索・研究スタート(後期)【

演習2(3年次)

研究テーマの最終決定。グループ研究を進め、進捗報告やディスカッションを行います。また、秋には経済学部プレゼンテーション大会に出場します。

演習3(4年次)

個人単位で研究テーマを設定し、実証的アプローチを用いた論文を作成します。

ゼミ紹介

現在、政策形成の場では、EBPM(Evidence-Based Policy Making:「証拠に基づく政策立案」)が推進されています。エビデンス(「証拠」)とは、狭義には、政策効果の因果関係を指しますが、広義には、調査統計、調査研究、財務データ、各種指標なども含まれます。これらエビデンスに基づいて、政策の目的や手段、成果を明確にすることが重要視されています。この手法は、政策立案の現場にとどまらず、皆さんが社会に出て仕事をする際に、どんな業種であっても重要になってくると思います。公務員志望の学生はもとより、広く社会に貢献したいと考える学生の皆さんと、より良い社会の実現に向けて考える場にしたいと思っています。皆さんと、大学生ならではの発想や着眼点から議論できることを大変楽しみにしています。

また、宮錦ゼミは2019年度より開講されたまだ新しいゼミです。活動においては、ゼミ生の意見を取り入れながら工夫していきたいと思います。政策研究において重要となるフィールドワークの積極的な企画や、他大学ゼミとの研究成果発表なども視野に、楽しくかつ真剣に学べる場にしましょう。

教員プロフィール
研究者情報データベース

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