丸山 佳久ゼミ
Yoshihisa Maruyama seminar
演習テーマ『環境会計の考え方を用いて、林業および木材関連産業の活性化をビジネスプランとして具体化させる』
演習テーマ『環境会計の考え方を用いて、林業および木材関連産業の活性化をビジネスプランとして具体化させる』
日本の国土面積の66%は森林ですが、森林管理を担う林業は「顧客」を適切に認識できておらず、また、サプライチェーン・産業クラスターとして結びつく木材関連産業(木材加工業や建築業、木質系バイオマス事業等)との協力体制や情報共有ができておらず、低付加価値・高コスト構造になっています。林業は採算が取れないため、中山間地域は疲弊し、森林は管理が放棄されて荒廃しています。森林という"資源"を活かして、補助金に頼らずに林業および関連産業・地域の活性化を図るためには、企業や自治体等が連携して、新たなビジネスモデルを作っていかなければなりません。
本ゼミは、林業および関連産業・地域の活性化を図るビジネスプランを具体化させます。林業および関連産業を文献調査・フィールドワーク調査して、これらの産業が抱える課題を明らかにするとともに、各地の活性化の先進事例を収集・整理します。そして、ケーススタディの対象とする地域を選択し、対象地域の"強み"および"弱み"を活用し、活性化の先進事例と組みあわせる形でビジネスプランを作成していきます。ビジネスプランの具体化にあたっては、売上のあがり方やコストのかかり方、地域的サプライチェーン・産業クラスターを通じた経済効果・社会効果等に対して、経営・会計手法を用いて分析を行ないます。これは、資源管理や地域管理を対象とした環境会計、すなわちメソ会計の実践です。
そして、ビジネスプランを机上の計画で終わらせるのではなく、企画書を作り、地域の企業や自治体等に対してプレゼンテーションを行って協力を取り付け、イベントの実施や新商品の開発・販売等、企画の商業展開まで目指すようにします。
ゼミでは、毎年3人~5人のチームに分かれ、ビジネスプランの企画・実践に取り組んでいます。学生たちは、例えば、以下のようなテーマを設定し、ビジネスプランの作成に取り組みました。