小池 司朗ゼミ
Shiro Koike seminar

演習テーマ『人口動向を踏まえた地域の持続可能性に関する分析』

活動内容

本ゼミでは主に二つのテーマを設定します。一つは出生・死亡・人口移動の変化を的確に把握したうえでの地域人口分析、もう一つは将来の人口動向を踏まえた地域の持続可能性に関する分析です。

日本では出生率の大幅な低下によって長期的な人口減少が避けられない見込みとなっていますが、地域別にみると地域間の人口移動や出生率の地域差などが影響し、多様な人口動態が観察されます。地域人口分析では、このような人口移動や出生率の地域差などが発生するメカニズムについて、様々な社会経済状況の変化と合わせて分析することによって理解を深めるとともに、近年の地域別人口動態を踏まえながら、将来の人口動向を見通すための基礎的な将来人口推計方法を習得します。

民間の有識者団体「人口戦略会議」が2024年に公表したレポートによれば、全自治体の約4割にあたる744自治体が若年女性人口の激減に伴い消滅可能性自治体とされるなど、人口減少は各地域にとって喫緊の課題となっています。人口減少は地域の経済規模の縮小や公共サービス機能の低下などに直結するため、多くの地域において存続自体が危惧されている状況です。地域の持続可能性に関する分析では、当面の人口減少が確実視されるなかでいかに持続可能な地域を構築していけるかに関して、GIS(地理情報システム)による分析やフィールドワークなどを交えて多角的な検討を行います。

ゼミ紹介

本ゼミは2026年度からスタートする新しいゼミです。2027年度からは合宿や複数学年間の交流、合同ゼミなどの機会を設けたいと考えています。2年次には人口統計やGISの基礎を習得するとともに地域人口分析に関する研究の素地を身につけ、3年次にはグループで地域の持続可能性等に関する研究テーマを設定して発展的な分析手法を会得します。4年次には、本格的なフィールドワークを行うとともに、2年次・3年次において習得した各種の分析手法を活かして個人で卒業論文を執筆します。

本ゼミにおける目標は主に三点あります。一点目は、地域人口変化のメカニズムを把握すること、二点目は様々な地域人口分析を通じて地域に関する理解を深めることです。最も重要な三点目は、多くのデータ分析やフィールドワークを積み重ねることによって、課題発見力・コミュニケーション力や論理的思考力といった社会に出てから必要となるスキルを身につけることです。地域人口分析や人口に関連する諸課題に関心のある学生の皆さまのご参加をお待ちしております。

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