伊藤 伸介ゼミ
Shinsuke Ito seminar
演習テーマ『日本の社会経済に関する統計データ分析』
演習テーマ『日本の社会経済に関する統計データ分析』
近年,「ビックデータ」や「パーソナルデータ」といった用語を新聞記事等で目にする機会が増えてきました。こういったデータを扱う上で,統計データ分析の知識は役に立つと思われることから,統計学やデータ分析に対する社会的な関心も高まっています。本ゼミでは,社会経済的な分析能力と統計データの解析技術を身に付けることを目指します。
最初にテキストの輪読とプレゼンテーションを行い,文献の整理の仕方とプレゼンテーション技術を学んだ上で,Excelを用いた統計データの加工と分析の基礎を学習します。つぎに,テーマにしたがってグループ別による調査研究を行います。
グループ別による調査研究を行います。統計解析用ソフトウェアも活用しながら,グループごとに,(アンケート調査等によって得られた)データの分析を行ったり,インタビュー調査を行ったりします。これらの調査研究については,経済学部プレゼンテーション大会等で研究成果の発表を行います。さらに,グループごとに設定したテーマに基づいて文献資料やデータの収集・整理,および公的統計のデータや調査個票データ等のデータ分析を行い,分析結果にもとづいて研究成果の取りまとめを行います。
2年次,3年次で習得した統計データ分析の様々な手法も生かしながら,これまでのゼミ活動の総まとめとしての演習論文を完成させます。
主に公的統計データや調査個票データを用いながら,日本の社会経済を対象にした統計データ分析について学習するゼミです。ゼミでは,プレゼンテーションや統計データ分析を行うだけでなく,グループごとにアンケート調査やインタビュー調査といった実地調査を含む調査研究を進めていきます(例えば,2024年度については,地域活性化班,観光班と商品開発班に分かれ,万願寺エリアの地域活性化および観光促進をテーマとした調査研究,東京都日野市の地ビールであるTOYODA BEERを通じた地域活性化をテーマにした調査研究,八王子特産の江戸東京野菜である「川口エンドウ」を使った商品の開発と江戸東京野菜の知名度向上に関する調査研究を行いました)。これらの調査研究の成果については,経済学部プレゼンテーション大会等で研究発表を行いました。
なお,伊藤伸介ゼミでは,2020年度から2022年にかけて,商品開発班による活動を行ってきました。2020年度では,江戸東京野菜である八王子ショウガを使ったドレッシングを考案し,そのドレッシングが2020年10月に社会福祉法人草むら様が運営するレストランのメニューやお弁当に使用されました。2021年度では,喫茶店のOuchi Café様やレストランFuMotoYA様に協力をしていただき,八王子名産のハチミツである「八蜜」を用いたデザートが販売されただけでなく,SNSによる商品についての情報発信や商品に関するアンケート調査も行いました。2022年度では,八王子市の老舗の和菓子屋である青木万年堂様と共同でパッションフルーツ大福の開発を行いました。商品開発班は,2022年11月に八王子市で開催された「いちょう祭り」に参加し(掲載している4枚の写真の中の右下の写真),パッションフルーツ大福の販売を行いました。さらに2024年度から,伊藤伸介ゼミ商品開発班は,江戸東京野菜を生産している農家であるオギプロファームの福島秀史様と共同で,江戸東京野菜を使った商品開発を開始しました。
また,伊藤伸介ゼミでは,2021年度と2022年度において,(株)セブン&アイ クリエイトリンク様と共同で調査研究を行いました。2021年度では,セブン&アイ クリエイトリンクが管理・運営を行う商業施設「アリオ橋本」で実施したアンケート調査データをゼミ生が分析した上で,データ分析による研究成果に基づくプレゼンテーションを行い,セブン&アイ クリエイトリンクの関係者の方々に直接提案を行いました。2022年度においては,2021年度と同様の形で,ゼミ生がアンケート調査の分析と研究成果のプレゼンテーションを行っただけでなく,ゼミ生がアンケート調査の調査票の設計にも関わりました。2024年度においても,(株)セブン&アイ クリエイトリンク様と共同でアンケート調査を用いた調査研究を進めています。
演習を通じて,ゼミ生のディスカッションの技術,コミュニケーション力とプレゼンテーション能力,統計データないしは調査個票データの収集・処理・加工,さらには論文の作成に基づく論理的思考力の向上を目指すだけでなく,ゼミ生ひとり1人の個性に合わせた細やかな指導をしていきたいと考えています。なお,必要に応じて就職活動等に関する個人面談を行うことも計画しています。
伊藤伸介ゼミでは,(実施可能な状況であれば)ゼミ合宿(少なくとも年に1回開催)やゼミ生との懇親会・食事会(年に数回)を開催することを計画しています(2024年度の2年生のゼミ生との食事会および3年生のゼミ合宿における写真を載せています)。これらは,ゼミ生同士の親睦を深める上で貴重な機会となっています。さらに,総務省統計局といった統計作成部局の訪問や工場見学等を行うこともできればと考えています。
こうしたゼミ活動における様々な経験を通じて,学生生活をより一層充実したものにしていただければと思っています。