青木 清隆ゼミ
Kiyotaka Aoki seminar

演習テーマ『日本における競技スポーツ文化の現状と未来を考える』

活動内容

演習1

前期

「世界のスポーツ文化の歴史的発展過程と現状の概要」について、グループ調査・発表・討論。

後期

「日本のスポーツ文化の歴史的発展経緯と現状の概要」について、グループ調査・発表・討論。

演習2

前期

「日本における競技スポーツ文化の現状と問題点」について、グループ調査・発表・討論。

後期

個別テーマの決定と、「日本における競技スポーツ文化の現状・問題点・改革の方向性」について、調査・発表・討論。

演習3

前期

月1回程度の顔合わせと演習論文作成(テーマと内容は本人の希望を優先)。

後期

演習論文作成・提出。

ゼミ紹介

皆さんが普段何気なく楽しんでいるスポーツは、古代文明以前の未開社会(原始時代)に実用的な意味合いで考案され、その後スポーツ化して今日まで変容しながら継承されてきた人類固有の文化です。スポーツを文化として捉えた場合、そこには「競技スポーツ」・「レクリエーションスポーツ」・「教養スポーツ」・「スポーツ教育」・「健康スポーツ」・「美容スポーツ」など多様な文化が存在します。
本ゼミでは、それらの内「競技スポーツ文化」しかも「日本の競技スポーツ文化」について学習を進めていきます。

「競技スポーツ」は、古代文明以降世界中で盛んに行われてきましたが、特に近代に入って国際競技化したことで、スポーツ文化の中心を構成するセントラルスポーツとして位置付けられるほどのスケールへと発展しました。
日本においても、競技スポーツの種目数や競技スポーツ人口はとても多く、世界のトップレベルで活躍する日本人アスリートも年々増加し続けています。また、日本にはたくさんのプロスポーツが存在し、メディアは盛んに「競技スポーツ」関連の情報を発信しています。そして、多くの日本人が競技スポーツを見て楽しむ時代となっています。

しかしながら日本のスポーツ史研究では、日本人は江戸期までスポーツとはほぼ無縁の生活を送ってきた上に、明治期になって西欧文化のスポーツが移入されてもなかなか定着し大衆化することはなかったとされています。つまり、日本は極めて長い間スポーツ後進国であったというわけです。それが第2次世界大戦後、特に1964年の東京オリンピック以降に急激な発展を遂げ、今や世界のスポーツ大国と肩を並べる状況となっています。

ところが、この歴史的な発展経緯によるスポーツへの理解の未熟さと、日本人特有の価値観、さらにはスポーツビジネス界の強い影響などがプラスされて、「日本の競技スポーツ文化」は諸外国のスポーツ大国には見られない独自の問題点や課題が多く存在しています。本ゼミはこの点に着目し、競技スポーツの運営・経営、競技スポーツとメディア、競技スポーツとファン、競技スポーツの指導体制・指導法、アスリートや指導者の社会的身分・生活保障、競技スポーツにおける差別、競技スポーツにおけるジェンダー平等、競技スポーツのメジャー・マイナー化問題、部活動文化・越境入学問題などから「日本における競技スポーツ文化」の現状と未来について考察していきます。

「競技スポーツ文化」に関して知的興味がある学生の皆さん、本ゼミでの活動を検討してみてください。学外のイベントへの参加、ゼミ合宿、懇親会なども実施したいと考えています。

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