米田 貢ゼミ
Mitsugu Yoneda seminar
演習テーマ『現代日本の国民経済と国民生活の行方 ―世界市民としての自由と自立を求めて』

演習テーマ『現代日本の国民経済と国民生活の行方 ―世界市民としての自由と自立を求めて』
日本社会の発展に展望を見出せず、自らの将来設計図を描くことができない若者が増えている。1945年の敗戦直後に生まれた団塊の世代は、つねに厳しい競争環境に置かれてきたとはいえ、努力は必ず報われることを実感しえた世代であった。その背景には、「奇跡的」といわれるほどの戦後日本経済の高度成長があった。
それに対して、バブル経済崩壊以降の「失われた20年」を生きてきた現代日本の若者は、大学を卒業しても正規雇用にたどりつける保証はない。だから、親の世代にも増して、負け組みになりたくなければ他人を蹴落とすための能力主義競争に邁進すべきだ。新自由主義論者は、そう主張する。
だが、果たしてそうだろうか?どんな個人も、時代的制約、歴史的制約を逃れることはできない。だが、そのことは、個人がつねに時代に迎合して、時代の思想を受け入れて生きることを意味するものではない。
新自由主義という時代の風潮に流されることなく、いま生きている時代、社会を客観的に捉え返して、主体的に、自立的に、自由に生きるための航海図を描いてみることが必要なのではないか。
2010年度より、「百聞は一見にしかず」ということで、2年次の春休み(3月)に沖縄で米軍基地や沖縄戦の調査旅行を行っている。ゼミ写真はそのときのもの。